吉野 辰海   Tatsumi Yoshino

   2009.6.15(Mon)-6.27(Sat)



    2007年の三人展






「SCREW - 母なる形姿 
FRP・油彩  1435×1240×880mm

【作家コメント】
すでに逆転が進行しているのだろうか。
例へば時間とか、あるいは生とか死とか。
「SCREW」と大タイトルで名づけられた私の作品群は、
ここのところその軸を反転させているようだ。
夢想やあるいは睡眠時間の脳が生み出す夢想が現実と等価になる。
制作するものにそれが反映されている。
ある夜中、その映像に、その生々しさにハッと目を覚ます。
有性生物すべての生きものが、気付かずに入り込んで行く
すきまの反転の中で…とかつぶやきながら、焼酎にトマトジュースをそそぎ込む。
生命体は落日に向かって、重力も危険やら安心する意味やら形も無視し、
狂燥の中に入り込んでいく。そして広大な神経系の広大な空間の中で一息つく。


【プロフィール】

1940年 宮城県生まれ
1961年 武蔵野美術学校油絵科中退

<主な個展>
1964年 「MONO-KUISHOW」 内科画廊/東京
1966・68年 「INTERIOR」 村松画廊/東京
1986・87・88年 「Screw-らせん」 画廊春秋/東京
1989年 「水犬:吉野辰海」 P3オルタナティブ・ミュゼアム/東京
1990・91・93・95・97・99・02・05・07年 東邦画廊/東京
1992年 佐野画廊および佐野埠頭ギャラリー/香川
1994年 「吉野辰海展(1994の犬)」 ギャラリー新居/大阪
1999年 中京大学アートギャラリーCスクエア/名古屋
2001年 ギャラリーとわーる/福岡
2007年 「吉野辰海展:ダンス-発芽するラセン犬;立ち上がる植物神経」ギャラリーエム/愛知


<主なグループ展>
1960年 「第2回ネオ・ダダ」 吉村アトリエ/東京
      「第3回ネオ・ダダ」 日比谷画廊/東京
1961・62・63年 「読売アンデパンダン展」 東京都美術館/東京
1969年 「第9回現代日本美術展:現代美術のフロンティア」東京都美術館/東京
1971年 「第10回現代日本美術展:人間と自然」東京都美術館/東京
1987年 「オブジェ-逸脱する物質展」つかしんホール/兵庫
1990年 「現代彫刻の歩み-V」神奈川県民ホールギャラリー/神奈川
1991年 「芸術と日常:反芸術/汎芸術」 国立国際美術館/大阪
1993年 「異形のFigure 東北の三人」展 宮城県美術館/宮城
1996年 「現代美術の磁場TSUKUBA1996」 つくば美術館/茨城
1997年 「日本の夏1960-64」 水戸芸術館/茨城
1998年 「ネオ・ダダJAPAN 1958-1998 -磯崎新とホワイトハウスの面々-」大分・アートプラザ
2002年 「熊本市現代美術館開館記念展:アティチュード2002」 熊本市現代美術館/熊本
2003年 「アートみやぎ2003」 宮城県美術館/宮城
2004年 「4人の作家によるArt≒Prophecy・予言(する力)池田龍雄・風倉匠・田部光子・吉野辰海」
       ギャラリーとわーる/福岡
2005年 「第21回現代彫刻展」 宇部市常盤公園/山口
2006年 「縄文と現代〜二つの時代をつなぐ『かたち』と『こころ』」青森県立美術館/青森
2007年 「六本木クロッシング2007:未来への脈動」展 森美術館/東京

<パブリック・コレクション>
宮城県美術館・青森県立美術館・東京国立近代美術館・国立国際美術館
徳島県立近代美術館・熊本市現代美術館・大分市美術館・佐久市美術館 他




左 「SCREW 母なる形姿-象少女 S1」 FRP・油彩 660×500×470mm
中 「SCREW 母なる形姿-象少女 S2」 FRP・油彩 730×330×400mm
右 「SCREW 母なる形姿-象少女 S3」 FRP・油彩 640×520×450mm