池田 龍雄  Tatsuo Ikeda
2008.7.7(Mon)−7.19(Sat)

【プロフィール】
1928年佐賀県生まれ。1948年多摩造形芸術専門学校(現多摩美術大学)入学。
まもなく岡本太郎、花田清輝、安部公房らのアヴァンギャルド芸術運動に参加。
以来、文学や映画など、多くのジャンルと深く交わりながら、
一貫して美術の前衛として今日まで活動し続ける。

1954年 養清堂画廊にて初個展。
以後国内外での個展・グループ展多数。
近年の主な展覧会に、
1982年「瀧口修造と戦後美術」富山県立近代美術館(富山)
1985年「池田龍雄の世界展」池田20世紀美術館(静岡)
     「再構成・日本の前衛1945-65」オックスフォード近代美術館(イギリス)
1986年「前衛美術の日本1910-1970」ポンピドーセンター(パリ)
1988年「走図展」INAXギャラリー(東京)
1992年「日本の現代美術1945-1985」東京都美術館(東京)
1995年「戦後文化の軌跡1945-1995」目黒区美術館(東京)
1997年「ねりまの美術 97 池田龍雄・中村宏」練馬区立美術館(東京)
1998年「瀧口修造とその周辺」国立国際美術館(大阪)
2000年「万歳七唱 岡本太郎の鬼子たち」川崎市岡本太郎美術館(神奈川)
2001年 第21回 オマージュ瀧口修造展 「漂着」佐谷画廊(東京)
2005年「瀧口修造 夢の漂流物」世田谷美術館(東京)
2009年「場の位相」ギャラリーM(愛知)
1987・88・91・93・96・97・99・01・04・06年 ギャルリー東京ユマニテ(東京)
1991・96・98・99・00・04・07年 ギャラリーとわーる(福岡)
2005・06・07・08年 ギャラリー58(東京) 他

<パブリックコレクション>
東京国立近代美術館・東京都現代美術館・世田谷美術館・練馬区立美術館・山梨県立美術館・
富山県立近代美術館・佐賀県立美術館・国立国際美術館・広島市現代美術館・熊本市現代美術館・
栃木県立美術館・名古屋市美術館・福岡市美術館ほか多数

著書に『視覚の外縁-池田龍雄文集拾遺-』(沖積舎)、 『芸術アヴァンギャルドの背中』(沖積舎)、
『絵画の距離』(創樹社)、『夢・幻・記』(現代企画室)、『蜻蛉の夢』(海鳥社)など。


●2007年の個展
●2006年の個展
●2005年の個展二人展

トークショーのお知らせ
日時:2008年7月12日(土) 17:00-18:30
テーマ:「戦後日本藝術史大俯瞰図」
語り手:池田龍雄(美術家)・康芳夫(プロデューサー)
入場無料・予約不要

テーマ 「今昔拾遺 1949-2008」

今年の終戦記念日で80歳を迎える池田龍雄氏。
今回は、貴重な1949・50年(21歳・多摩造形芸術専門学校時代)の
ドローイングと、1950-60年代の未発表作品を含むペン画を中心に、
初期作品から新作まで約60年にわたる画業を振り返る展示をおこないます。

【作家コメント】
人生を旅にたとえるなら、絵を描くことは旅の中のたびと言えるでしょう。
精神的視覚世界の旅。作品とは、その途中に残したメモリーもしくはモニュメントです。
しかしそれらは、いつしか自然消滅したり他所に移ったりして、
手許に残るものは次第に減ってゆく運命にあります。
わたしの場合、半世紀ほども前のものとなると極めて少なくなりました。
今回並べるものは、それら少数の中から更に選んで拾い上げたものです。
何故そんなことをするのか。懐古のためではありません。
画廊の希望もあってのことですが、作者としては、
おのれの過去を検証しそこから現在を確認するため、そして
見る人の、未知なる作者の過去に対する好奇心に応えるため、です。
少々、裸身を晒すような勇気のいることでもあります。
なお、一部、制作年が長期に亘る作品は、昔描きかけて
未完のままになっていたのに後で手を入れたものです。
それでも、すべて作品は未完と見れば未完ですが……。


目の中の眼 エッチング・アクリル・ペン 200×65mm 1974年




無題  紙・ペン  200×120mm 1949年


★トークショー★ 詳細(チラシ)
日時:2008年7月12日(土) 17:00-18:30
テーマ:「戦後日本藝術史大俯瞰図」
語り手:池田龍雄(美術家)・康芳夫(プロデューサー)
会場:ギャラリー58 入場無料・予約不要
 

伝説のプロデューサー・康芳夫氏※をお招きしてトークショーを開催いたします。
両人とも、美術・文学・映画・演劇など幅広いジャンルにおいて造詣が深く、
岡本太郎や武満徹など共通の知人も多く、様々な要人と関わりながら
戦後から今日までの芸術界を見渡してきています。
このたび「戦後日本藝術史大俯瞰図」という壮大なテーマで
二人の視点がクロスする、貴重な芸術史と実話を語っていただきます。

※康芳夫(こう・よしお) 1937年東京都生まれ。東京大学卒業後、神彰と出会い興行の道へ。
ソニー・ロリンズやトム・ジョーンズ招聘、モハメッド・アリ対アントニオ猪木戦プロモート、
人間とチンパンジーの中間生物「オリバー君」招聘、石原慎太郎を隊長とするネッシー探索
「ネス湖国際探検隊」結成、戦後最大の奇書『家畜人ヤプー』プロデュースなど
日本中を熱狂させるプロジェクトを多数仕掛ける伝説のプロデューサー。
 
池田龍雄氏(左)・康芳夫氏


佐賀新聞 2008年8月2日(土)