稲葉 寛乃  Hirono Inaba
2007.5.7(Mon)-5.12(Sat)

1983年 福井県生まれ
2006年 福井大学教育地域科学部美術教育サブコース卒業
2007年 福井大学大学院美術教育専攻 在学中


2005年 第19回市美展ふくい入賞(福井市美術館)

2006年 2006年あさご芸術の森大賞展入選(あさご芸術の森美術館)
2007年 福井大学美術科在学生・OB・OG有志展(福井県立美術館)


profile


パノラマ展示風景

【作家コメント】
あなたは2年前、
映画「チャーリーとチョコレート工場」を見ましたか。
私はそのCMを見たとき、
向こうから作品の構想がやって来ました。
それはちょうどA.リンドバーグの著書にある、
「無意識の波によって、意識の白い滑らかな砂の上に
海底に眠っていた珍しい貝が打ち上げられる」のと同じ状態でした。

チョコレートは女性にとって「幸せの象徴」であり

同時に「禁欲の象徴」でもあります。
私にとっては気分がくすぶっているとき、
自分に与える栄養のひとつでもあるわけで、
これら普段から無意識に自分に影響を与えていたものが、
あのCMがきっかけとなって
「構想」という形で意識の上に打ち上げられたのだと感じています。

作品の手法として
私は“貼る”という方法を取っていますが、
リチャード・ハミルトンに始まる
ポップアートのフォトコラージュの中に居ながらも、
私は加藤美香やできやよい等といった
アーティストの工芸的な物理的に時間のかかっている作品に惹かれる傾向があり、
そういった地道な作業は必要だという観念を持っています。

キーワードを打ち込めば瞬時に情報が手に入る時代において、
速さと利便性の追求に疑問を投げかけたいと思っています。


右 「Coexistence」  Collage on resin  1000×1000×1000mm 
左 「Melt away」 Collage on resin  351500×1200mm 




(部分)




「Melt」  Collage on resin  700×1300×1200mm 




(部分)




「Appears.+」  Collage on canvas  1620×1620mm



福井新聞記事