鋳金の制作現場に潜入

今回、高木くんがGallery-58で発表している作品の
吹き(鋳込み)の現場におじゃまいたしました。
(2006年1月23日 AM)

ここが上野・東京藝術大学の
鋳金研究室です!

左半分は作業をする土間になっています。
写真中央奥は、ブロンズを溶かす溶解炉。

その上には巨大な換気扇と換気ダクト天井にはクレーン。

ここはホントに芸大!? おもいっきり作業場です。

あの〜、超寒いんですけど。 ブルブル・・・。
工房には、鞴(ふいご)の神様が
祭ってあります。


棚に並んでいる黒い壷は、
ブロンズを溶かすときに使う「るつぼ」。
工具類も、たくさんあります。
何に使うんだろ?
鋳型を補強するためなどに使う「筋金」

「スジガネ入り」の筋金ですね!
本日のスタッフです。

左より、
山本崇之くん、高木佑輔くん、西岡美千代さん。

鋳金は共同作業。
みなさん息ぴったりです!
数日前に焼いて冷ました釜。

この中に鋳型が入っています。
釜を開きます。
鋳型が出てきました。
えっさほいさ 釜をくずして
耐火ブロックを端に積み上げていきます。
鋳型が出てきました!

工房の中は細かい砂煙が舞ってます。
(ゲホゲホ…)
鋳型を補強するために、
石膏をひたした布を巻いています。

ペタペタ・・・・
鋳型を埋める穴を掘っています。

溶かしたブロンズを鋳型に流し込む時、
ブロンズの熱と圧力に耐えられるように
土間に埋め込むのです。

「このくらいの深さでいいかな〜」
穴を掘ったら、鋳型をクレーンで
慎重に動かします。

石川島播磨重工業ののクレーンはリモコン式。

ウイーン・・・
鋳型を穴に埋めます。

「オーライオーライ!」
こちらでは、溶解炉でブロンズを溶かしています。


ところで、ブロンズって何??  →銅・鉛・亜鉛・錫の合金です。

溶解炉の中は、1000〜1200度!!

熱い〜!!
わら灰を播いて、ゴミをすくい出します。

溶解炉と換気扇の轟音が響き渡り、
煙モウモウ!
銅に反応して、グリーンの炎が出ています。
綺麗!!
さあ、いよいよ型に流し込みます!

真っ赤なるつぼを溶解炉から取り出します。


慎重に!!
流し込みます。

緊張の瞬間!!!



ブロンズを流し込んだあとの鋳型。

こっちでは、アルミニウムを溶かしています。

これが、アルミインゴット(カタマリ)。

1円玉何個分・・・?
アルミホイル何箱分・・・?
山本くんが手に持っているのは温度計です。

何度? 600度くらい?
溶かしたアルミニウムを流し込みます。

これは減圧鋳造機。

真空状態のところに流し込みます!
残ったアルミニウムは、土間の土のミゾに流して固めます。

水銀みたい。きれい・・・。
これは数日前にブロンズを流し込んだ
高木くんの鋳型。

この中に、58に並んでいる作品の一つが
入っているのです。
いよいよ型ばらしです。

ドキドキ・・・。










このようにして、鋳造作品がつくられるのです!